天空の隠れ家で極上のアート体験を
パークホテル東京からはじまる旅
2024年秋、東京都港区の芝パークホテルとパークホテル東京が、リーガロイヤルホテルズに加盟しました。今回は、2003年に汐留に開業して以来、「都心を望む天空の空間と洗練されたアート体験」が話題のパークホテル東京と周辺の観光スポットを、出版社ビーコンの編集者、石垣 慧さんに案内してもらいます。
日本美に触れる館内アート
パークホテル東京は汐留エリアの中心部に立地する汐留メディアタワーの25階から34階にあり、ゆりかもめ・地下鉄大江戸線の「汐留」駅から徒歩1分、JR「新橋」駅からも徒歩7分ほどで、公共交通機関のアクセスにも恵まれています。開放的なアトリウムや上質なラウンジを設えた空間は、富士山や東京タワーなどのランドマークを眺めることもできます。また、「日本の美意識が体感できる時空間」をコンセプトとして、多様なアート作品の展示や「アーティストルーム」の展開など、他にはない特別な滞在ができるため、国内外のお客様にも人気のホテルです。
パークホテル東京を初めて訪れた方であれば、25階のレセプションからアトリウムまでを包む心地よい静寂や、ダイナミックなアート展示の数々に息を呑むことでしょう。ここでは春夏秋冬、時空とともにうつろう季節感を表す「ARTcolours(アートカラーズ)」という展示を行っています。港区の町並みを見下ろすことのできる宿泊者専用ラウンジも好評のスポット。もちろん夜景も極上のビューを誇るのですが、実は、ホテルスタッフがおすすめしたいのは「夜明け前の東京」なのだとか。コーヒーを片手に眺める朝は、とても清々しい気持ちになれるそうです。
館内では至るところに、多様なアートが配されています。その数なんと400点ほどあるのだとか。宿泊フロアでは、国際的なギャラリーやコレクティブによるショーケース、江戸から続く工芸の美を展示する「職人という生き方」展、障がいのある方の表現を発信する「パラリンアート」展など、さまざまなアートの展示を階層ごとに「Corridor Gallery(コリドーギャラリー)」として展開しています。いずれも日本国内を中心とする注目のアーティストの作品で、多くの作品は購入も可能だそう。各階の展示紹介は、QRコードをスマートフォンで読み取ることで聴ける「オーディオツアー」も用意されているところも嬉しい限り。
東京滞在を彩る「アーティストルーム」
パークホテル東京ならではの特別な体験として、「アーティストルーム」でのご宿泊があります。アーティストがホテルに滞在しながら作品を仕上げるプロジェクトで生まれた個性豊かな部屋は、2012年から数えて今では49部屋が公開されています。ホテルスタッフに伺うと、「お客様がホテルで一番長く過ごされる客室でアートを堪能していただきたい」「お客様に何か特別なアート体験していただきたい」といった思いからこのプロジェクトが始まったそうです。
早速、いくつかのアーティストルームにお邪魔してみました。保坂 有美さんが手がけた3404号室は「可愛い」というタイトルが付き、まるで浮世絵や日本画の世界に飛び込んだような没入感があり、それでいて、なんだかリラックスもできそうな不思議な感じ、、、。「日本的な美意識」を念頭に、お客様の滞在時間に思いを巡らせながら制作いただいたというバックストーリーにも頷けます。何より、個性的な顔をした猫や犬や鹿たちが可愛らしい。ずっとこの空間にいたくなる、そんな気持ちを覚えるような一室でした。
「桜」「富士山」「侍」といった意匠をストレートに打ち出したタイトルが付いた部屋から、サブカルチャー的な文脈のモダン・アートまで。多彩な解釈で描かれる「日本の美」は一つとして同じ部屋がなく、唯一無二の滞在体験として、多くのお客様に「自分だけの特別な空間」という愛着と安らぎをもたらしています。
伝統と革新が交わる街、“永遠の一等地”銀座を歩く
パークホテル東京は、東京を代表するラグジュアリーと文化の街、銀座へと気軽に出かけられるロケーションが魅力です。ここからは、そんな銀座が誇る名店から注目の最新スポットまでをご紹介。街に根付く伝統と革新の風を感じてみてください。
“金魚撩乱”の美を堪能【アートアクアリウム美術館 GINZA】
銀座三越にある「アートアクアリウム美術館 GINZA」では、光・音・香が織りなす空間のなかで、日本の伝統美をあしらった新機軸の金魚アート体験を提供しています。何といっても目を引くのは、隈 研吾氏が手がけた繊細な「金魚の石庭」、華道家・假屋崎 省吾氏の演出が光る「花魁花舞」など、各分野のクリエイターも参画した多彩な展示空間。そこに「土佐金」をはじめとする数十種類の金魚が優雅に舞い、唯一無二の空間を生み出しています。館内の各所には撮影スポットも設けられており、「映え」を狙ったフォトジェニックな思い出作りにもぴったり。金魚にまつわる歌川国芳の浮世絵コレクションや新進気鋭のクリエイターによるコラボアートまで楽しめます。江戸時代より続く金魚鑑賞の伝統をリファインした展示体験は、銀座ならではの特別なひとときとなるでしょう。
文豪も愛した “幻の最中”【ぎんざ空也】
夏目漱石をはじめとする多くの文化人に愛され、今でも銀座土産の定番として名高い“幻の最中”。その名店が「ぎんざ空也」です。明治期に上野池之端で創業し、昭和24年に銀座に移転して以来、変わらぬ味を守り続けてきました。看板商品の「空也最中」は北海道十勝地方にて減農薬栽培で育った小豆を用いた餡を、香ばしい焦がし皮で包んだ逸品。江戸菓子の伝統に忠実な、上品な甘さが特長です。「銀座の真ん中で手づくりした菓子を、その日のうちにお客様に届けるスタイルを続けてきました」と話すのは五代目・山口 彦之さん。驚くことに1日8,000個ほどが作られるそうで、そのほとんどが店頭販売のみで完売してしまうのだそう。銀座でしか手に入らない極上の最中。ぜひ、大切な人への特別な手土産に。
あのロックスターも来訪、明治より続く老舗【カフェーパウリスタ】
現存するカフェで“日本最古”と言われる「カフェーパウリスタ」。1911年のオープン以来、本場ブラジル直伝のコーヒー文化を広めてきました。戦前は平塚 らいてうや芥川 龍之介などの文化人が集い、戦後の再オープン(1970年)以降も、内装や調度品には70年代当時の趣が息づいています。看板商品「森のコーヒー」はブラジルの熱帯雨林で契約栽培した農薬・化学肥料不使用の完熟豆を使用したさわやかな酸味が魅力。その一方で、70年代に同店を訪れたジョン・レノンが愛飲したという深煎りの「パウリスタオールド」もファン垂涎のメニューです。シェル型が愛らしい名物キッシュや、コーヒー豆を贅沢に使用した極上のモンブランケーキなど、軽食やスイーツも充実。明治の大作家から世界的ロックスターまでを魅了した老舗には、格別の一杯が待っています。
庭園の後ろはビル群、東京で感じる江戸【皇居東御苑】
1968年より一般公開されている「皇居東御苑」は、旧江戸城の本丸・二の丸・三の丸の一部を整備した自然豊かな庭園で、21万平米にも及ぶ広大な土地には多くの史跡が残り、季節の草花が咲き誇ります。中でも「二の丸庭園」は九代将軍家重の時代に作成された庭絵図面をもとに、池泉回遊式庭園として復元された日本庭園です。池泉回遊式庭園とは歩きながら庭の造りを楽しむ形式で、大きな池を中心に周囲に路が造られていて、橋や石などで各地の景勝を再現しています。ゆっくり歩きながら、見る角度によって変化する池泉の景色を堪能することができ、散策道を進んだ奥には水源と見られる小さな滝も。都会の中心とは思えないほど静かな空間は、人気の憩いスポットです。予約不要で入場無料で訪れることができますが、時期によって公開時間が異なるので、事前の確認がおすすめです。
パークホテル東京
TEL 03-6252-1111
東京都港区東新橋1-7-1 汐留メディアタワー(フロント25階)
【DATA】
アートアクアリウム美術館 GINZA
東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越 内(入場受付・当日券 新館9階)
TEL 03-3528-6721
パークホテル東京より東京メトロ「新橋」駅へ徒歩約7分。東京メトロ銀座線「銀座」駅で下車し徒歩約4分
ぎんざ空也
東京都中央区銀座6-7-19 空也ビル
TEL 03-3571-3304
パークホテル東京より東京メトロ「新橋」駅へ徒歩約7分。東京メトロ銀座線「銀座」駅で下車し徒歩約5分
カフェーパウリスタ
東京都中央区銀座8-9 長崎センタービル 1階
TEL 03-3572-6160
パークホテル東京より東京メトロ「新橋」駅へ徒歩約7分。東京メトロ銀座線「銀座」駅で下車し徒歩約10分
皇居東御苑
東京都千代田区千代田1−1
パークホテル東京より東京メトロ「新橋」駅へ徒歩約7分。東京メトロ銀座線「日本橋」駅へ。東京メトロ東西線に乗り換え「大手町」駅で下車し徒歩約5分
ー 旅する人 ー
石垣 慧 さん
1991年静岡市生まれ。大阪府立大学院を卒業後、福祉法人や雑誌編集を経て2025年に出版社ビーコンを立ち上げる。編集・校正・執筆で幅広く活動中。編集として『たてものめがね まちめがね』(竹中工務店)、『The Traveler’s Tabloid』シリーズ(DriveD Inc.)ほか、校正として『らせんの日々』(ぼくみん出版会)ほか。現在は横浜・妙蓮寺在住。即興バンドでのギタリストとしても活動中。
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