TRAVEL

遊び心と上質さが響き合う大阪ステイ

アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばからはじまる旅

 2026年春、リーガロイヤルホテルズの新ブランドホテルとして、アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばが誕生しました。“PLAYFUL OSAKA”をコンセプトにエネルギッシュな大阪の街と溶け合うように設えられたホテルと周辺の観光スポットを、編集者・川嶋 亜樹かわしま あきさんに案内してもらいます。

遊び心あふれるユニークな滞在体験

 大阪メトロ堺筋線「恵美須町」駅から徒歩約2分、JR大阪環状線「新今宮」駅から徒歩約10分。アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばが建つのは、ミナミのにぎわいの入口です。ホテル近隣には通天閣を望む新世界が広がり、サブカルチャーの聖地として知られる日本橋や、ディープな飲食店が集まる裏なんば方面へも出かけやすい立地。一方で、少し足をのばせば、四天王寺や「てんしば」で人気の天王寺公園など、大阪の歴史や文化、緑に触れられる場所も身近にあります。

 ホテルは地下1階・地上15階建てで、客室は全200室。若い世代にも気軽にホテルステイを楽しんでもらえるよう、肩肘張らずに過ごせる、心地よい滞在を提供します。ブランド名の「アンカード」には、“その地に錨を下ろす”という意味が込められ、そこでしか出会えないローカルな街の個性を大切にしています。

 コンセプトは“PLAYFUL OSAKA”。大阪のにぎわいや明るさを、滞在の中でも感じられるように設えられています。それを象徴するのが、フロントの左右に広がる巨大な鳳凰の壁画です。手掛けたのは、大阪を拠点に活動する壁画絵師・BAKIBAKI氏。葛飾北斎の「鳳凰図屏風」から着想を得た作品で、力強い線と鮮やかな色彩が印象的。エントランスをくぐった瞬間から、大阪らしい明るさと遊び心に迎えられ、これから始まる旅への気分を高めてくれます。

ホテル到着後、まずはフロントでチェックインを。BAKIBAKI氏の壁画は絵の中に吸い込まれそうなほど躍動感たっぷりです。

 館内には、ほかにも大阪府出身や大阪ゆかりのアーティストによる作品が随所に。「ミナミは壁画アート文化が根付くエネルギッシュな街。館内でもそのパワーを感じていただきながら、落ち着きのある上質な空間を目指しました」と総支配人の宮脇 健輔みやわき けんすけさん。伝統的な技法を重んじながら現代の表現を取り入れた作品の数々に、ロビーやレストラン、客室など、滞在中さまざまなシーンで出会えます。

エレベーターホールのカーペットは、大阪のにぎやかさ・華やかさから生まれるエネルギーを感じられるデザイン。
スーペリアルームには木村 英輝氏の壁画が空間を彩ります。

暮らすようにくつろぐ「コンセプトルーム」

水墨画家・與座 巧(よざ たくみ)氏が描いた松のアートが和のくつろぎを演出する。

 滞在にお薦めしたいのが、最上階15階にある「コンセプトルーム」。大阪生まれの茶人・千利休が確立した「茶の湯」の世界観をイメージしています。扉を開けると、和の趣と洋の快適さを合わせた畳敷きの空間が広がります。外のにぎやかな街を歩いてきたあとに、畳の上で足をのばせるのは、思っている以上にほっとするものです。

「つぼ市製茶本舗」の煎茶と佐々木製菓の「金平堂」という大阪の銘品でひと息つけるのは嬉しい限り。

 部屋に用意されたアメニティにも、大阪らしさがさりげなく息づいています。老舗茶舗「つぼ市製茶本舗」の煎茶を急須で淹れ、佐々木製菓の「金平堂」と共に味わえば、客室の中で小さな茶話会が始まります。お茶の香りのルームスプレーや、「木村石鹸」のハンドソープなど、香りや手触りにも心地よいこだわりが。街を歩いてきた余韻をそのままに、部屋の中でも大阪のものづくりに触れられるのが嬉しいポイントです。

洗面台の下は収納スペースになっていて、使い勝手も抜群。
木村石鹸のハンドソープ「SOMALI」など、コンセプトルームはこだわりが詰まった特製アメニティが充実。

 客室は全室24平米以上で、洗い場付きバスルーム、独立洗面台、独立トイレを備えた使いやすい設えも魅力。グループ旅には、3人部屋と4人部屋をつなげて最大7名まで利用できるコネクティングルームも一案です。旅先でも暮らすようにくつろげる工夫が詰まっています。

スーペリアツイン(コネクティングルーム利用時のイメージ)
スタンダードキング

 観光やショッピングを満喫したあとは、同じ最上階にある大浴場へ。鈴木 ひょっとこ氏によるユーモアの効いた壁面アートが描かれた、風情ある空間です。サウナルームも備えているので、歩き回った1日の終わりに、ゆっくり疲れを癒やせます。

大浴場
サウナ

ネオン輝くバルで、愉快な大阪グルメを堪能

 部屋で少し休憩したら、1階の「Dining & Lounge KOTE KOTE」へ。昼間の明るさとは打って変わって、夜の店内にはミナミのネオンを思わせるきらめきが広がります。空間を彩るのは、ネオン画アーティスト・はらわた ちゅん子氏のアート。日本の路地やアジアの喧騒から着想を得た作品が、道頓堀や新世界の夜を思わせる高揚感を店内に灯します。

ミナミの夜を思わせるネオンが幻想的な夜のダイニングバル。

 メニューのコンセプトは“お祭り”。縁日に来たような楽しい装飾の中、大阪のローカルフードを上質にアレンジしたバルメニューが並び、思わず好奇心をくすぐられます。総支配人の宮脇さんは「街で夜ごはんを楽しむ前後にも、気軽に立ち寄っていただきたい」と話します。夜の時間帯は宿泊者以外も利用でき、街に開かれた開放感も魅力です。

ディープな大阪グルメにシェフが遊び心を添えて提供。「頼んでみなはれ! KOTEKOTE サラダ」や「串カツカーニバル 2人前」は少しずつシェアして楽しめるボリュームです。

 たこ焼きや紅生姜、青のり、天かすなど、粉もんに欠かせない食材を取り入れた「頼んでみなはれ! KOTEKOTE サラダ」は、スタッフが目の前で混ぜ合わせて仕上げるひと皿。鉄板で焼き上げる和牛バーガーには、熱々のラクレットチーズをとろりとかけてくれます。ホテルならではのライブ感のある演出にも、自然と会話が弾みます。

和牛バーガーには熱々のラクレットチーズがかかります。
個性的なラベルが目を引く「Derailleur Brew Works」のビール。

 ドリンクは、オリジナルカクテルのほか、冷やしあめやサイダーなど約50種以上。乾杯の1杯目には、大阪・西成のクラフトビール醸造所「Derailleur Brew Works」が手がける個性豊かなビールを選んでみるのもおすすめです。ホテルの中にいながら、ローカルな美味しさに出会えるのも魅力です。

今と昔が交差する、ミナミの奥深さに触れる

 アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばは、大阪らしいにぎわいの中心にありながら、四天王寺・天王寺エリアにも足をのばせます。エネルギッシュなだけではない、歴史ある大阪の風情と今の楽しさがゆるやかに重なり合うこのエリアで、ぜひ立ち寄りたいスポットをピックアップしてみました。

進化し続ける、大阪のシンボル【通天閣】

現在の2代目は1956年の再建で、東京タワーも手掛けた内藤多仲氏が設計。
展望台3階から地下1階まで約10秒で一気に滑り降りる「TOWER SLIDER」。

 ホテルの目の前に広がる通天閣本通商店街は、約200mのアーケード商店街。レトロな喫茶店や串カツ店、土産物店が並ぶ通りを歩くと、大阪のランドマークである通天閣が登場します。塔内には、関西ゆかりの食品メーカーのアンテナショップや、約100年前の新世界を再現したジオラマなど、見どころが多彩です。5階の黄金の展望台には足の裏をなでるとご利益があるとされる3代目ビリケンさんも。さらに上の特別屋外展望台「TIP THE TSUTENKAKU」では、外側へせり出したシースルーフロアから新世界の街を見下ろせます。スリルを味わいたいなら、3階から地下1階まで一気に滑り降りる「TOWER SLIDER」へ。ハーネスを装着して高さを体感する「Dive & Walk」も2024年に登場。長く愛されてきた大阪のシンボルでありながら、ここだけの面白い体験が続々と増えています。

古刹の境内で、暮らしと文化に出会う【和宗総本山 四天王寺】

1400年以上の歴史を刻む四天王寺。
街のにぎわいから少し離れ、深呼吸したくなります。

 新世界のにぎわいに浸ったあとは少し足をのばして四天王寺へ。推古天皇元年(593年)に、聖徳太子によって建立されたと伝わる、日本仏法最初の官寺です。境内に一歩入ると、心がすっと穏やかに落ち着いていくのがわかります。中心伽藍は「四天王寺式伽藍配置」と呼ばれ、南から中門、五重塔、金堂、講堂が一直線に配されています。日本の寺院建築の原型のひとつとされ、長い歴史の中で災害や戦災を経ながらも、その姿を今に伝えています。毎月21日・22日の縁日や、お彼岸・お盆には境内に露店が並び、骨董や古道具、食べものを目当てに多くの人が訪れます。歴史 ある寺が今の暮らしの中に自然に息づいていることを感じられます。

8年ぶりにゾウが帰ってきた、都会のオアシス【天王寺動物園 】

野生に近い環境が再現されたゾウ舎。飼育スペースを日本最大級の約6600平米に拡充し、マレーシアゾウのクラッ、ダラ、アモイの3頭が仲良く暮らしています。
サバンナの環境を再現した「アフリカサバンナゾーン」。餌を食べるいきいきとした動物の姿を見ることができる、ごはんタイム・おやつタイムも楽しい。

 天王寺動物園は1915年に開園し、2025年に110周年を迎えた歴史ある動物園です。約11haの園内に約170種・1000点の動物たちが暮らし、子どもだけでなく大人も時間を忘れて童心に戻れるスポットです。中でも人気なのは、動物たちの生息地に近い環境を再現する「生態的展示」。岩山に囲まれた「アフリカサバンナゾーン」では、キリンやライオンを、まるで大自然の中にいる気分で観察できます。動物そのものを見るだけでなく、どんな場所で、どんな風に暮らしているのかを感じられるのも、楽しい発見です。そして2026年春には、約8年ぶりにゾウの展示が再開。マレーシアからやってきた3頭のゾウが、リニューアルされた新施設で公開されました。砂地や水辺を備えた広々としたゾウ舎で過ごす姿につい見入ってしまいます。動物園のあとは、隣接する天王寺公園の広場「てんしば」でひと休みするのもおすすめです。

老舗の技が詰まった、絶品の炙りみたらし【浪芳庵 本店・カフェ】

炙りみたらしは1階のカフェでは特製だれがたっぷりと入った土鍋で提供され、セットにできるバニラアイスと味わうと絶品。
1 階のカフェは日時指定・完全予約制。アンティークが配された店内は細部にまで美意識が漂います。

 「奥なんば」と呼ばれるエリアに構える老舗和菓子店「浪芳庵 本店・カフェ」は、1858(安政5)年創業の一軒。古材を生かした厳かな門をくぐり、石畳を進むと、通りのにぎわいから少し離れた落ち着いた空間が広がります。敷地内には、和菓子のショップ、和モダンなカフェ、焼きたてのパンが並ぶベーカリーも。老舗の趣を残しながらも新しい楽しみ方を提案しています。看板商品は、紀州備長炭でその場で炙り上げる「炙りみたらし」。国産100%の米粉で作った団子を紀州備長炭で炙り、湯浅のたまり醤油と利尻産昆布を煮詰めた特製ダレをまとわせます。工場を併設する本店では、注文を受けてから仕上げるので、炙りたての香ばしさ、つややかな甘辛いタレ、もっちりとろ〜りとした食感がたまりません。本店カフェは1階が完全予約制、2階は予約なしで利用可能。店内でゆっくり味わうのはもちろん、テイクアウトしてホテルの部屋で頬張るのもよし。大切な人への旅の手土産にもぴったりです。

写真/濱田 智則

アンカード・バイ・リーガ 大阪なんば

TEL 06-6644-1121
大阪府大阪市浪速区日本橋5-6-16

【DATA】
通天閣
大阪府大阪市浪速区恵美須東1-18-6
TEL 06-6641-9555
アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばより徒歩約5分

 

和宗総本山 四天王寺
大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18
TEL 06-6771-0066
アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばより徒歩約15分


天王寺動物園
大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-108
TEL 06-6771-8401
アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばより徒歩約10分

 

浪芳庵 本店・カフェ
大阪府大阪市浪速区敷津東1-7-31
TEL 06-6641-5886
アンカード・バイ・リーガ 大阪なんばより徒歩約15分

ー 旅する人 ー

川嶋 亜樹さん

生まれも育ちも大阪の編集者・ライター。行政の広報紙や住宅情報誌、鉄道の沿線情報誌など、街の魅力を伝えるコンテンツの編集・執筆に幅広く携わり、現在は雑誌やWEBを中心に寄稿。2018年まで日本野菜ソムリエ協会に勤務し、西日本エリアの自治体の青果物プロモーション企画を担当した経験から、農業生産者や飲食店への取材も多数。ライフワークは飲み歩き、大相撲、猫、アート鑑賞。

※特に記載のない場合、料金は税金・サービス料を含みます。
※各施設、営業時間に変更のある場合がございます。

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