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リーガロイヤルホテル小倉
皿倉
天ぷら
リーガロイヤルホテル小倉の1階。フロントやロビーを擁するフロアにありながら、店内に足を踏み入れ、アプローチを進んでいくと、空気は自然と落ち着きを帯びてきます。
ここ「皿倉」は、日本料理を軸に、季節の食材と向き合う場所。器や設えに工芸の趣が漂い、料理とともに積み重ねてきた時間や文化を静かに感じられます。店内にはいくつかの表情があり、そのひとつとして、天ぷら専用のカウンターが設けられています。衣をまとった旬の食材が油に入る音、揚がりを見極める所作、供するまでのわずかな間…天ぷらは、出来立てであることに価値が宿る料理です。今回は、「皿倉」の“天ぷら”に焦点を当て、美味しさの極意を紐解いていきます。
料理長を務めるのは、福岡生まれ、関西育ちの中村 嘉英なかむら よしひでさん。2003年より、リーガロイヤルホテル大阪にて日本料理一筋で経験を重ねてきました。2017年にリーガロイヤルホテル小倉「日本料理なにわ」の料理長に就任。以来、この街の食材と向き合いながら日本料理を追求してきました。その後、2020年より「皿倉」の料理長を務めています。「関西はどんな食材でも揃うけれど、鮮度という点では小倉の方がいいですね」と中村料理長。産地との距離が近く、必要があれば仕入れにも自ら足を運ぶこともあるといいます。
その土地ならではの旬を、余計な手を加えずに味わえる料理。そのひとつが天ぷらです。食材の状態がそのまま表れやすく、鮮度の違いも伝わりやすい。小倉という土地の魅力が、そのまま生きる調理法ともいえます。なかでも「合馬おうまのたけのこ」は、北九州を代表する食材のひとつ。昼夜の寒暖差がある合馬地区で育つたけのこは、えぐみが少なく、やわらかな食感が特徴です。京阪神を中心に料理人からも高い評価を得ており、春を代表する食材として知られています。旬は春先の限られた期間。その時季ならではの味わいを、「皿倉」では天ぷらとしてシンプルに引き出しています。ほかにも、季節ごとに表情を変える地元の野菜や魚介を、天ぷらとして供しています。
「大切にしているのは、揚げ具合とタイミングです」と、中村料理長。食材の状態を見ながら、衣の状態や油にくぐらせたときの音に耳を澄まし、視覚と聴覚を使って揚がりを見極めていきます。目の前では、食材が整えられ、衣をまとい、油に入る一連の動きが続きます。立ち上る香り、油から引き上げられる一瞬まで、その流れを途切れることなく追うことができます。料理の味わいに、音や香り、所作が重なっていく。その体験こそが、天ぷらの魅力です。
天ぷらの素材は、一年を通して移ろっていきます。春は「合馬のたけのこ」や春野菜、初夏には稚鮎、秋には鱧や松茸、冬には白子など、その時季、この土地だからこそ出会える素材を楽しむことができます。伝統ある「リーガロイヤルホテル」の味を受け継ぎながら、温故知新を大切にすること。その姿勢は、料理にとどまらず、空間やサービスにも息づいています。
次はどんな素材に出会えるのか。そんな期待を胸に、またこのカウンターを訪れたくなる。「皿倉」の天ぷらには、そんな余韻が残ります。
天ぷらカウンター コース(昼)¥8,096~ (夜)¥13,535~
TEL 093-531-1121(代表)
福岡県北九州市小倉北区浅野2-14-2
※料金はすべて税金・サービス料金を含みます。※写真はイメージです。※メニュー内容は季節・食材の入荷状況等により変更する場合がございます。※状況により、営業内容を変更する場合がございます。ご利用の場合は事前にご確認ください。