ART

絢爛たる照明と繊細な装飾が織りなす優美な金色の天井

The ROYAL SIGN ザ・ロイヤルサイ

 宴会場光琳こうりんの間に足を踏み入れると、一面に広がる金色の天井に圧倒されて思わず足が止まる。3つのシャンデリアは絢爛たる光を大広間に放ち、そのまわりには無数の燕子花かきつばたが天上の池に浮かぶがごとく華麗に咲き誇っている。

 光琳の間正面の壁面に見える綴織「八橋」は、尾形光琳の代表作『八ツ橋図屏風』をアレンジした作品である。一見して光琳のそれとわかるこの綴織を中心に、江戸時代の様式を基調とした空間デザインがなされている。

 天井の構成は、この八橋と燕子花の花を意匠化したもので、天井照明ともなる750個の燕子花の花弁は、京都の仏師が一点一点手作りで型を打ち出したものである。直径4mもの巨大なシャンデリアは、写真ではわかりづらいが淡い紫のグラデーションをかけたクリスタルを組み合わせて、藤の花房状にデザインされている(多田ただ美波みなみ氏作)。

 細やかな装飾と大胆な構成で、類いまれな表情を浮かべている金色の天井は、大広間の隅々にまで、その煌めきを降り注いでいる。

(文/江 弘毅 写真/ハリー中西)

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